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1_80 古典:読み解き / 古文:文章の訳/読み解き

『思ひつつ寝ればや人の見えつらむ 夢と知りせば覚めざらましを』の現代語訳と解説

著者名: 走るメロス
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はじめに

このテキストでは、古今和歌集に収録されている歌「思ひつつ寝ればや人の見えつらむ 夢と知りせば覚めざらましを」の現代語訳・口語訳と解説、品詞分解をしています。

原文

思ひつつ寝れや人の見えつらむ 夢と知りせば覚めざらまし

ひらがなでの読み方

おもひつつぬればやひとのみえつらむ ゆめとしりせばさめざらましを

現代語訳

思いながら眠りについたので、(あの人が)夢に現れたのだろうか。もし夢とわかっていたなら(夢から)覚めなかったろうに。

解説

この歌は、小野小町が詠んだ歌です。好きな人を思い続けていたらなんとその人が夢の中に現れたのです。夢の中でも会いたいと思う女心と、目が覚めてそれが夢だったと気づいたときのがっかり感をうまく表現した歌です。

また、この歌は三句切れの歌です。

寝ればや人の見えつらむ「や~らむ」が係り結び。「~なのでしょうか。」と訳しています。「ぞ・なむ・や・か」の4つの係助詞に対応するものは連体形の助動詞なので、「らむ」は連体形となります。「や」には疑問と反語の意味がありますが、ここでは疑問の意味で訳すのが適当でしょう。
...せば〜まし反実仮想を表す。


品詞分解

※名詞は省略しています。

思ひハ行四段活用「おもふ」の連用形
つつ接続助詞
寝れナ行下二段活用「ぬ」の已然形
接続助詞
係助詞
格助詞
見えヤ行下二段活用「みゆ」の連用形
完了の助動詞「つ」の終止形
らむ現在の原因推量の助動詞「らむ」の連体形
格助詞
知りラ行四段活用「しる」の連用形
過去の助動詞「き」の未然形またはサ行変格活用「す」の未然形
接続助詞
覚めマ行下二段活用「さむ」の未然形
ざら打消の助動詞「ず」の未然形
まし反実仮想の助動詞「まし」の連体形
間投助詞または接続助詞

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佐竹昭広、前田金五郎、大野晋 編1990 『岩波古語辞典 補訂版』 岩波書店

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